第1,3水曜午前中です。
内科
Internal medicine
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Internal medicine
第1,3水曜午前中です。
甲状腺は喉にある蝶が羽を広げた形をした臓器で、そこから放出される甲状腺ホルモンは、脳、心臓、筋肉、その他全身の臓器の新陳代謝を保っています。このため、甲状腺機能が異常をきたすと、甲状腺ホルモン分泌の異常から下図(※日本内分泌学会より)のような症状が出現します。
無月経や月経不順、不妊症(排卵障害や高プロラクチン血症)や不育症の原因に甲状腺機能異常が影響していることがあります。また、更年期症状と甲状腺機能低症は、出現する症状が似ているため、適切な治療を始めるのが遅れることもあります。
妊娠においては、母体からの甲状腺ホルモンが胎児の発達に大切な働きをしていることがわかっています。甲状腺機能が低下した状態での妊娠では、生まれた子どもの運動発達・知能発達ともに低下します。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)で妊娠後期になっても抗体高値の場合には、抗体が胎盤を通して胎児の甲状腺を刺激する可能性もあります。
症状の思い当たる方、検診や血液検査で指摘された方、どうぞご相談ください。
日本女性の11人に1人は乳がんにかかるといわれています。乳がんのスクリーニングには、マンモグラフィと超音波検査があります。マンモグラフィは、乳がんの石灰化や乳腺の全体像をとらえやすいという利点があります。一方超音波検査は、痛みを伴わず身体的苦痛がないのも特徴で、乳腺が発達している若い世代や妊娠中でも施行可能です。
超音波検査は、乳房に超音波をあてて、跳ね返ってくる音波を画像化して診断します。触診では発見できないような、小さなしこりも見つけることができます。以下のような所見が確認できます
病名 | 特徴 |
---|---|
乳腺のう胞 |
乳腺内に液体がたまったもの。基本的には経過観察となります。 |
乳腺線維腺腫 |
女性ホルモンの影響で出来る良性腫瘍。30歳代に最も多く見られます。精密検査を行う場合もあります。 |
石灰化 |
カルシウムが沈着することを石灰化といいます。 |
腫瘤 |
超音波検査だけでは診断が難しいため、精密検査が必要です |
乳腺拡張症 |
乳腺から分泌される液体により乳管が広がった状態です |
乳腺症 |
ホルモンの影響で多様に変化した乳腺です |
心当たりのある方や定期健診が受けられていなくてご心配な方、是非一度ご相談ください。
宮川 めぐみ(みやがわ めぐみ)